SONYα7CIIでシネマティックな映像を撮る設定

カメラ

今回は私が普段使用しているSONYα7CIIでシネマティックな映像を撮影するための具体的な設定についてご紹介します。

DaVinci Resolveでのカラーグレーディングを前提にしているので、撮影時から編集しやすい映像データを残すための工夫も解説します。

ファイル形式の選択

海外で買ったカメラなので英語メニューになっていますが、必要な項目だけ日本語にしています。

まず、メインメニューから「撮影 ▶︎ 画質/記録 ▶︎ ファイル形式」へと進みます。

ここでは、4KまたはHD(フルハイビジョン)を選択できるので、撮りたい映像の用途に合わせて選んでください。

  • 4K撮影時: 私は普段、XAVC S 4KまたはXAVC HS 4Kを使用しています。どちらも高画質で、後の編集時にディテールをしっかり引き出すのに適しています。
  • HD撮影時: XAVC S HDを選択。4Kほどの重さはないですが、シネマティックな表現はしっかり可能です。

記録フレームレートの設定

次に「記録フレームレート」の設定です。基本的には30pまたは24pを選択します。

  • 24p: 一般的な映画のフレームレート。シネマティックな質感を出すならこれがオススメです。
  • 30p: 動きが滑らかに見えるため、少しリアルな映像表現を求めるときに選びます。

フレームレートは、1秒間のコマ数を示しており、数値が高いほど映像は滑らかになります。しかし、映画の雰囲気を目指すなら24pに合わせるのが定番です。

記録設定:140M 4:2:2 10bit

撮影後の編集でカラーグレーディングをスムーズに行うため、以下の設定にしています。

  • 140M: 動画のビットレート。数値が大きいほど画質が向上し、ディテールの再現性が高まります。
  • 4:2:2: カラーサンプリングの方式。4:2:0よりも色の情報量が豊富で、後処理時に色補正を行いやすいです。
  • 10bit: 階調の細かさを示す数値。8bitよりも滑らかな色のグラデーションを実現でき、より自然な映像になります。

色編集を行うなら4:2:2がおすすめです。逆に色編集はしない場合は4:2:0を選択することで無駄なデータ容量を抑えられます。

ピクチャープロファイルの設定

シネマティックな映像表現には、ログ撮影が欠かせません。以下の手順で設定を行います。

  1. 露出/色 ▶︎ カラー/トーン ▶︎ ピクチャープロファイル
  2. PP10を選択
    • ガンマ: S-Log3
    • カラーモード: S-Gamut3.Cine

この設定により、撮影時に広いダイナミックレンジを確保し、編集時に細かいカラー調整が可能になります。もちろん、ブラックレベルやブラックガンマ、ニーなどの詳細なパラメーターも調整できますが、今回は基本設定に留めています。

撮影時のその他のカメラ設定

シネマティックな映像を撮るためには、その他の撮影設定も非常に重要です。

  • シャッタースピード: 基本的にフレームレートの2倍の数値に設定します。例えば、30pの場合は1/60秒にすることで、適切なモーションブラーを得られます。
  • F値(絞り): 背景をぼかし、被写体を際立たせるためにレンズの最低F値を活用します。例として、F2.8やF4.0などが効果的です。
  • ISO: 露出計が+1.0〜+2.0になるように調整します。自然光が強すぎる場合は、NDフィルターを装着して適正な露出を維持しましょう。

まとめ

以上が私がSONYα7CIIでシネマティックな映像を撮る際の基本設定です。各設定は、後のDaVinci Resolveでのカラーグレーディングを見据えて、撮影時から最大限の情報を引き出すための工夫が詰まっています。シンプルながらも効果的なこの方法で、あなたも映画のような映像を手軽に撮影できるはずです。実践してみて、その違いを実感してください!

革新的な視点で新しい表現に挑戦することは、撮影技術をさらに一歩進めるための近道です。さあ、あなたもα7CIIを手に取り、シネマティックな世界に飛び込んでみませんか?

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