【2025年最新】SONY α7CII徹底レビュー|α7IIIと比較して分かった進化ポイント・メリット・デメリット総まとめ

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今回はフルサイズミラーレスとして高い評価を得ていたα7IIIから、コンパクトなフルサイズを謳うα7CIIに乗り換えて半年以上が経ったので、両者を比較しつつレビューしてみます。

α7III|α7CII比較表

α7IIIとα7CIIは両方ともフルサイズセンサーを搭載したソニーのミラーレス一眼です。
α7IIIは発売が2018年3月。α7CIIは2023年12月発売です。

α7IIIα7CII
有効画素数約2420万画素約3410万画素
連続撮影速度最大約10コマ/秒最大約10コマ/秒
静止画撮影可能枚数液晶モニター使用時:710枚液晶モニター使用時:560枚
動画性能4K30p対応4K 60p対応(約1.5倍のクロップあり)
AF測距点数最大693点最大759点
被写体認識瞳AF/被写体認識AF人物、動物、鳥、昆虫、車、列車、飛行機
ファインダー0.5型 約236万ドット0.39型 約236万ドット
背面モニター3.0型 チルト 92万ドット3.0型 バリアングル 104万ドット
手ブレ補正5段分7.0段分
シャッター速度1/8000秒電子:1/8000秒、メカ:1/4000秒
フラッシュ同調1/250秒1/160秒
サイズ約126.9×95.6×62.7mm約124.0×71.1×63.4mm
重量約650g(バッテリー、メモリーカード含む)約514g(バッテリー、メモリーカード含む)
AIプロセッセングユニット非搭載搭載
価格約237,000円約275,000円

α7CIIのお気に入りポイント

1. 高解像度化によるトリミング耐性の向上

α7IIIは2420万画素でしたがα7CIIでは3410万画素へとアップ。
画素数アップは、トリミングの自由度を格段に向上させてくれました。
遠くの被写体や構図の再調整時にも遠慮なくクロップが可能で、これが地味に便利です。

2. 圧倒的な軽量化

α7III:約565gに対し、α7CII:約429gと100g以上軽くなりました。
初めて箱を持った時、「本体入ってる?」と不安になるほど。
旅行で一日中首から下げていても、重量が軽い分、肩への負担が減り、気軽に持ち出せるようになりました。「軽いは正義」を実感しています。

3. バリアングル液晶の利便性

α7IIIはチルト式でしたが、α7CIIはバリアングル液晶を採用。
これにより、ローアングルでの縦構図撮影、自撮り、物撮り時の微調整が格段にやりやすくなりました。特にローアングルでの縦構図撮影は、スナップ派には大きなメリット。
また、動画撮影をする人にはバリアングルは必須レベルと感じます。

4. タッチパネル操作で直感的なAFポイント移動

α7CIIはジョイスティックこそ非搭載ですが、タッチパネル対応により、AFポイントをワンタッチで変更できます。
ただし、後述しますが、誤タッチによる意図しないAFポイント移動の問題も発生することがあります。

5. 前ダイヤル&カスタム可能な上部ダイヤルの復活と強化

α7CIIでは前ダイヤルを搭載し、さらに上部ダイヤルはカスタム可能。
私はISOを上部ダイヤルに割り当てることで、Mモード撮影時の操作性が格段に向上しました。
α7IIIの頃はISO調整を背面ダイヤルで行っていて、親指の移動が億劫でしたが、今ではより直感的な操作が可能になりました。

6. 写真・動画設定の即切り替え

α7CIIでは、写真用・動画用の設定が独立管理。
レバー一発でモードを切り替えられるため、突然動画を撮りたくなっても素早く対応できます。
これによりシャッターチャンスを逃すリスクも減りました。

7. 強化されたAF性能(動物対応のAIAF)

もともと風景中心の撮影が多い私にとって、α7IIIのAFでも不満はありませんでしたが、α7CIIではさらに進化。動物や虫、車、列車、飛行機にも対応し、より多様なシーンでピントを外さない撮影が可能になりした。

8. 4K60p対応(ただしクロップあり)

動画派にとっては4K60p対応は大きな進化です。
ただしクロップ(APS-C画角)が入るため、画角の変化は覚悟が必要。贅沢をいえばクロップなしなら満点でしたが、上位機種との住み分けもあるのでしょう。
こういった時にAPS-C用レンズがあると便利です。

9. 4:2:2 10bit対応 & S-Cinetone

α7CIIは4:2:2 10bitでの内部収録が可能。
α7IIIで苦手だったカラーグレーディングも、α7CIIはS-Cinetoneを活用することでかなり自由度が上がり、DaVinci Resolveで「思い通り」の色調整が可能に。動画表現の幅が大幅に広がりました。

10. 押しやすい録画ボタン & 新UI

録画ボタンの位置が改善され、より動画向けの操作性に。
また、新UIは直感的で使いやすいと言われますが、私は海外版を購入したため、日本語非対応で多少手探り状態。慣れれば大きな味方になりそうです。

気になったデメリット

1. グリップの浅さによるホールド感の低下

コンパクトさと引き換えに、α7IIIより持ちやすさはやや低下。
長時間ホールドする場合は、底面プレートやL字プレートを装着して小指のかかりを良くすると安定します。

2. ファインダーが少し見にくい

ファインダーのアイカップが小型でやや見づらいので、α7IIIの時と比べてファインダーを見ながら撮ることが減った気がします。
追加のアイカップを装着するのもいいかもしれません。

3. 言語設定の制約(海外版購入時)

タイで購入したため日本語対応ができず、英語メニューに苦戦。
新UIと機能増で、最初は目当ての設定を探すのに手間取りました。
国内版を買う方は問題ないと思いますが、海外で購入を検討している方は要注意です。

4. マルチセレクター非搭載

AFポイント移動に便利だったマルチセレクターは搭載されていません。
しかしタッチフォーカスに慣れればそちらの方が早く大きな問題ではなくなります。

5. タッチパネルの誤作動

バリアングル液晶を出し入れする際、うっかり画面に触れてしまい、AFポイントが意図せぬ位置へ飛ぶことがしばしば。タッチ操作OFFにもできると思いますが、それはそれで面倒ですし。
タッチ操作と引き換えに、こういった誤動作リスクも増えました。

6. SDカードスロット1つ減

α7IIIでは2スロットでしたが、α7CIIは1スロット。
プロやバックアップ必須の仕事派には痛手かもしれません。
趣味撮影の私にとっては、1スロットで十分問題なしです。

7. 4K60p時1.5倍クロップ

贅沢を言えばクロップなしで4K60pに対応して欲しかった、というのが正直なところ。
上位機種との差別化もあるので、仕方ない部分でもあります。

総評

総合点は100点中90点といったところでしょうか。
α7III自体が当時フルサイズミラーレスの完成度の高いモデルでしたが、α7CIIは、さらなる進化を遂げ「新しいコンパクトスタンダード」といった印象です。

ソニーは最新機種に新機能を惜しみなく投入する傾向があるため、下位機種でも最新テクノロジーが使えるのは嬉しいですね。
α7IVを飛ばしてα7CIIを導入したのは大正解でした。
もし、α7IVユーザーだったら、より小型軽量なα7CIIの革新ぶりに嫉妬していたかもしれません。

多少の気になる点はありますが、それらをはるかに超えるメリットがあります。
α7IIIからのステップアップを考えている方には、α7CIIは非常におすすめできるカメラです。

以上が、8ヶ月使い込んで感じたリアルなレビューでした。
ぜひ購入を検討されている方の参考になれば幸いです。

そして次に出るであろうα7Vが気になるところです。。

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