DaVinchResolveでLogで撮影した素材を元の色味(Rec.709)に戻す方法はいくつかありますが、今回はRCM(Resolve Color Management)という方法を使って「S-Gamut3.Cine/S-Log3」を例にしながら、Log素材をベーシックな色域Rec.709に戻す手順をご紹介します。
1. 素材をタイムラインに並べる
まずは DaVinci Resolve の Editページで、使いたいLog素材をタイムラインに並べます。
とりあえず素材を並べるだけでOKです。

2. プロジェクト設定を開く
画面右下にある歯車アイコンをクリックして、プロジェクト設定を開きます。
カラーマネジメントの項目を選択します。
3. カラーマネジメントの項目を設定する
- カラーサイエンス:DaVinci YRGB Color Managedを選択します。
- 自動カラーマネージメント:チェックを外します。
- カラー処理モード:一番下にあるカスタムを選択。
- 別々のカラースペースとガンマを使用:チェックを外す。
- 入力カラースペース:S-Gamut3.Cine/S-Log3を選択。
ソニーのカメラで撮影時の設定に合わせたカラースペースを選択します。
今回はS-Log3.Cineで撮影しているのでこちらを選びます。
他社カメラのLog素材を使う場合は、そのカメラに合ったカラースペースを選んでください。 - タイムラインカラースペース:Rec709-A もしくは Rec.709 Gamma 2.4 を選択。
自分の最終出力の目的(YouTubeなのか、TV放送なのか)によって使い分けることもありますが、まずはRec.709が定番です。 - 出力カラースペース:Rec.709-A もしくは Rec.709 Gamma 2.4 を選択。
「タイムラインカラースペース」と同じように設定しておけばOKです。
Note
Rec.709-Aの「A」とはApple製品を指します。書き出し時にMac等で色味が変わらないようにしたものだそうです。Macを使用しているならRec.709-Aを選択しておくのが無難です。

4. 設定を反映させて確認
設定を終えたら保存してウィンドウを閉じ、Log素材の色味を確認してみましょう。
ちゃんと色が戻された状態になっているはずです。
もし色が思ったより鮮やかに見えない場合は、Log撮影時の露出設定やISO感度の影響が出ている可能性もあります。
その際はカラーページで微調整し、映像をより理想に近づけましょう。

まとめ
以上がDaVinciResolveのRCMを利用してS-Log3などのLog素材を正しい色空間(Rec.709)に変換する手順です。
カラースペース変換を使用する方法もありますが、RCMはタイムラインに並べた素材の色を一気に戻すことができるのでオススメです。
とても簡単なのでぜひ参考にしてみてください。
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