祖父の愛機、ミノルタ α-7000との再会

カメラ

先日、何気なくPinterestを眺めていたとき、思わぬ懐かしさに心がふっと温かくなる瞬間がありました。映し出されたのは、どこか見覚えのある古いフィルムカメラ。
最初は「なんだか懐かしい気がするな……」くらいだったのですが、次第にそのボタン配置やレイアウトが子供の頃に見たあるカメラと重なっていきました。
そして突然思い出したのです。祖父が使っていたカメラを。

アルバムの中の証拠

手がかりを確認しようと、押し入れから古いアルバムを引っ張り出しました。そこには祖父がカメラを持って写っている写真が一枚だけあったのです。元々はフィルムで撮影された写真をさらに焼き増ししたものなので、細部までははっきりとわかりません。
しかし、「ミノルタ」の刻印や独特のボタン配置を辛うじて確認でき、Pinterestで見たカメラの印象とピタリと一致しました。
そのカメラこそミノルタ α-7000だったのです。

偶然にも同じ「α」

ミノルタα-7000は、1985年に発売された世界初のボディ内蔵オートフォーカス一眼レフとして知られています。時代は流れ、ミノルタのカメラ事業はコニカとの合併を経て「コニカミノルタ」となり、最終的にはソニーに引き継がれました。
そして現在、私が愛用しているのはソニーα7III。そう、名前のとおりミノルタから受け継がれた「α」ブランドの一員です。
ふと気づけば、昔祖父が大切にしていたαと、今の私のαが不思議な形で繋がっていました。
別のメーカー名ではあるものの「α」の名を冠したカメラを使っているのは、どこか運命的なものを感じずにはいられません。そしてα-7000は1985年発売、偶然にも私も1985年生まれ。

祖父との思い出とつながる写真

幼い頃、祖父がカメラを持って出かけるときは、私もついて回ったものです。
撮影する姿をこっそり眺めては、「いつか自分もあんな風に写真を撮ってみたい」と思った記憶があります。あのときの“カメラってすごい”というワクワク感が、現在の私の写真好きにつながっているのかもしれません。
祖父が見ていたファインダーの世界。子供の私にはそこに何が映っていたのか分かりませんが、今なら少しだけ理解できるような気がします。
かけがえのない瞬間を切り取る、その喜びと大切さを。

デジタル時代だからこそ感じるフィルムの魅力

ソニーα7IIIは最新のデジタル技術を駆使し、高速連写や高感度撮影などを軽々とこなします。一方、祖父のミノルタα-7000はフィルムカメラであり、一枚一枚の写真を慎重に考えて撮らないといけません。
シャッターを切るたびにフィルムが巻き上げられ、現像するまで結果がわからないというのも、今となってはとても新鮮で贅沢な体験ですよね。
デジタルにはないフィルムの“待ち時間”や“味わい”は、きっと祖父も存分に楽しんでいたのだと思います。

運命の「α」

祖父が遺してくれたカメラの思い出を追いかけるように、私自身も写真の世界を深めていくうちに、同じブランド名を受け継ぐカメラを手にすることになりました。
まさか自分が「α」という名のカメラを使い続けることになるなんて、想像もしていませんでしたが、今になって振り返るとこの流れはまるで奇跡運命のように感じます。

もし祖父が今の私の姿を見たら、きっと「そんなにハイテクなカメラで何が撮れるんだ?」と驚きながら笑ってくれるかもしれません。
けれどその笑顔の裏には、自分の大好きな写真の世界を受け継いでくれていることへの喜びがあるはず。祖父の影響でカメラを始めた私ですが、今こうして同じ「α」の名のつくカメラを愛用しているのは、何よりの恩返しのように思います。

まとめ

Pinterestでの偶然の再会をきっかけに、祖父の愛機であるミノルタα-7000を思い出し、アルバムの写真から確信した「祖父もα、私もα」のつながり。
最新のミラーレスカメラと昔のフィルム一眼レフでは、その機能や扱いやすさは全く違いますが、“瞬間を切り取る喜び”という根本は変わりません。写真の魅力がこんな形で世代を超えて続いているのは、本当に素敵なことだと感じます。
これからも祖父の思い出を胸に、同じ「α」という名を持つカメラでシャッターを切り続けていきたいです。
それが奇跡なのか運命なのか──答えはわかりませんが、写真を撮るたび、そっと祖父とのつながりを感じられることが、何より幸せだと思います。

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