近年、Vlog撮影や旅行での映像記録に不可欠な存在となっている小型カメラ市場において、DJIの「Osmo Pocket」シリーズは高い注目を集めています。現行モデルであるOsmo Pocket 3は、4K動画対応と携帯性の高さから映像クリエイターに支持されてきましたが、次なる進化を遂げると噂される『DJI Osmo Pocket 4』に関するリーク情報や予想が多数浮上しています。
発売時期と予想価格動向
発売時期の予測:2026年前半から秋が現実的
2025年10月時点では、DJI Osmo Pocket 4の正確な発売時期は公式に公開されていません。しかし、過去のOsmo Pocketシリーズのリリース傾向(約2〜3年周期)を参照すると、次期モデルの登場時期が予想されています。
過去の発売日は以下の通りです。
- 初代 DJI Osmo Pocket:2018年12月15日
- DJI Pocket 2:2020年10月31日(約23ヶ月後)
- Osmo Pocket 3:2023年10月25日(約36ヶ月後)
このリリース周期に基づくと、「DJI Osmo Pocket 4」の登場は2026年春から秋頃になる可能性が高いと見られています。
DJIは近年、製品開発のスパンが長くなる傾向があり、現行のPocket 3の完成度が高いことから、買い替えサイクルが長期化することも予想されています。
また、2025年7月にはDJI初の360度カメラ「Osmo 360」が投入され、夏の製品投入枠はすでに消化されたと見られるため、Pocket 4は例年通りの秋の投入に回すことでラインナップの重複を避けられる可能性があります。
2025年10月時点では、製品発表の約6ヶ月前に行われることが多いFCC申請が検出されていないため、2026年後半から2027年初頭の発売が現実的とする見方もあります。
一部では、2025年11月から12月が最も有力な発売時期とする予測や、2025年末から2026年初頭が有力とする予想もあります。
予想される販売価格
Osmo Pocketシリーズはモデルチェンジの度に性能が向上し、それに伴い価格も上昇する傾向にあります。
Pocket 3(通常版)の発売時価格は74,800円〜79,200円、Creator Comboは96,800円〜99,880円でした。Pocket 3では1インチセンサーや大型ディスプレイの採用など大幅な進化があったため、価格が従来より大きく上昇しています。
この流れを考慮すると、後継機となるOsmo Pocket 4の販売価格は、通常モデルでも8万円を超える可能性があり、Creator Comboでは10万円以上になることも十分に考えられます。日本市場での予想価格は、標準モデルで79,800円〜89,800円、Creator Comboで109,800円〜119,800円とされています。
機能強化(デュアルカメラや8K撮影など)を踏まえると、米国での価格は599ドルから699ドル(標準版)、Creator Comboで799ドル程度になると予想されています。
注目すべき主要機能とハードウェアの進化
Osmo Pocket 4では、映像クリエイターのニーズに応えるべく、画質、処理能力、操作性において大幅な機能強化が期待されています。
シリーズ初のデュアルカメラ搭載による表現力の拡大
リーク情報の中でも特に革新的なのは、Osmo Pocketシリーズ初となるデュアルカメラ構成の採用です。このシステムは、DJIの高級ドローンであるAir 3Sと同様に、大型のメインカメラとテレフォト(望遠)レンズの2つの異なるモジュールを搭載するとされています。
デュアルカメラ構成の最大のメリットは、撮影の柔軟性が劇的に向上することです。被写体との距離を変えずに、ワイドアングルとテレフォトを瞬時に切り替えることが可能になります。
メインカメラには1インチクラスのCMOSセンサーが搭載され、セカンダリカメラには50MPの高解像度センサーが採用される可能性があり、これにより低照度性能と解像度の両面で進化が期待されています。
光学的な画角変更(ズーム)が可能になることで、デジタルズームに依存する現行モデルよりも画質面で大きな優位性を持つことになります。
Hasselblad技術の採用と1インチセンサーの継承
Osmo Pocket 4の大きな進化点の一つとして、Hasselblad(ハッセルブラッド)社のカメラ技術が採用されることが噂されています。
Hasselbladは色の再現性や細部の描写力に優れた高級カメラメーカーであり、DJIの上位機種(例:Mavic 4 Pro等)で技術提供の実績があります。この技術提携により、従来モデルよりも一段と高い映像クオリティ、特にナチュラルでシネマティックな色合いが実現できる可能性が示唆されています。
センサーについては、前モデルのPocket 3と同様に1インチサイズのCMOSセンサーが搭載されると噂されています。
ただし、新しい設計により、低照度環境でのノイズ軽減やダイナミックレンジの強化が期待されています。この大型センサーは20mm F2.0(またはF1.7〜F2.0)の広角レンズと組み合わされ、Vlog撮影や風景撮影に適した広い画角を提供します。
高速プロセッサーと強化された動画性能
Osmo Pocket 4には、処理能力が大幅に強化された高性能プロセッサーが新たに搭載される見込みです。これにより、映像データの高速処理や効率的なエンコード処理が可能になります。
期待される動画性能の強化点は以下の通りです。
進化したトラッキングとオートフォーカス機能
Osmo Pocket 4では、オートフォーカス(AF)機能の大幅な向上が期待されています。
最新の情報によると、動いている被写体にも素早くピントを合わせられる位相差検出オートフォーカス(PDAF)と、顔や瞳を自動で認識し追従するアイトラッキング技術が新たに加わる見込みです。これは、動きの多いVlogやアウトドアシーンで特に効果を発揮します。
また、DJIの代表的な追尾機能であるアクティブトラックは、最新版の『アクティブトラック7.0』にバージョンアップすると見られています。これにより、追尾の精度、エラー耐性、認識スピードが向上し、デュアルレンズから得られる深度データを活用することで、障害物の多い環境でも安定した追跡が可能になるとされています。
デザインと耐久性に関する改善点
Osmo Pocket 4は、前モデルで評価の高かったコンパクトで縦長のハンドヘルドスタイルを維持すると考えられています。
ソフトウェアとエコシステムの強化
ActiveTrack 7.0とAIによる編集効率の向上
Osmo Pocket 4は、ハードウェアだけでなく、ソフトウェア面でも大きく改善される見込みです。ユーザーインターフェースの刷新に加え、AI機能の活用が進みます。
AI駆動の自動編集機能が搭載される可能性があり、撮影した映像からハイライトシーンを自動で抽出し、BGM付きの短編動画を生成してくれるかもしれません。高性能プロセッサとAIの統合により、クリエイターはポストプロダクションの手間を減らし、作品の構成やアイデアのブラッシュアップにより時間を割けるようになります。
アクセサリーとの連携と利便性の向上
DJIの専用アプリ「Mimo」との連携がさらにスムーズになり、撮影から編集、共有までが一元化されます。また、ファイルの高速転送にも対応し、リアルタイムでのSNS発信が可能になります。
オーディオ面では、ステレオマイクの内蔵に加えて、外部マイク接続が強化され、AIノイズキャンセリング機能も向上すると期待されています。DJI Micシリーズとの連携も継続され、プロレベルのオーディオ収録が可能になるはずです。
アクセサリーについても、デュアルカメラに最適化された新しいNDフィルターセットや、マグネット式レンズアタッチメント、拡張バッテリーハンドルなどが用意されると予想されています。
なお、Osmo Pocket 3のアクセサリーは、他のPocketシリーズ製品とは互換性がないことが公式に案内されています。Pocket 4も同様に専用のアクセサリーが必要になる可能性が高いでしょう。





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