DJIのOsmo Action 6とOsmo Pocket 3は、どちらも優れた動画撮影ガジェットですが、得意とする撮影シーンは大きく異なります。この比較記事では、センサー、手ブレ補正、耐久性、機能性の観点から、両モデルの違いを詳しく解説します。
主要スペック比較表
まずは両者のスペックを比較します。
| 項目 | Osmo Action 6 | Osmo Pocket 3 |
| センサーサイズ | 1/1.1インチ 正方形センサー | 1インチ CMOSセンサー |
| レンズ絞り | f/2.0 – f/4.0 (可変) | f/2.0 (固定) |
| 手ブレ補正 | 電子式画像安定化 (RockSteady 3.0+) | 3軸メカニカルジンバル |
| 最大動画解像度 | 4K/120fps | 4K/120fps |
| 静止画解像度 | 最大約4000万画素 | 最大約940万画素 |
| 内蔵ストレージ | 50GB | なし |
| 防水性能 | 水深20m (本体のみ) | 非防水 (本体のみ) |
| バッテリー容量 | 1950mAh | 1300mAh |
| 最大駆動時間 | 約4時間 (1080p/24fps) | 約166分 (1080p/24fps) |
| 重量 | 約149g | 約179g |
センサーと画質性能の比較
カメラの心臓部であるセンサーにおいて、両者は異なるアプローチを採用しています。
センサーサイズとアスペクト比の違い
Action 6は、新たに1/1.1インチの正方形センサーを搭載しています。この正方形センサーの最大の利点は、一度の撮影でYouTube用の横長(16:9)とTikTokやInstagram用の縦長(9:16)の両方のフォーマットに、画質を落とすことなくクロップできる点にあります。複数のSNSで活動するクリエイターにとって大きな時間の節約になります。
一方、Pocket 3はより大型の1インチCMOSセンサーを搭載しており、画質とダイナミックレンジにおいて非常に高い性能を誇ります。
可変絞りと低照度性能
Action 6は、DJIのアクションカメラとして初めてf/2.0からf/4.0の可変絞りを採用しました。明るい日差しの中ではf/4.0に絞ることでシャープネスを高め、夕暮れや室内ではf/2.0に開くことでより多くの光を取り込み、ノイズを抑えたクリアな映像を撮影できます。
また、別売りのマクロレンズを使用することで、最短11cmまで被写体に近づいて撮影することが可能になり、印象的なボケ味を楽しむこともできます。対してPocket 3はf/2.0の固定絞りですが、大型の1インチセンサーにより、特に夜間の撮影においてアクションカメラを凌駕するシネマティックな描写が可能です。
手ブレ補正とトラッキング機能
動きのあるシーンを撮影する際、手ブレ補正と被写体の追跡能力は重要な指標となります。
メカニカルジンバル対電子式補正
Pocket 3は3軸メカニカルジンバルを内蔵しており、物理的な動きでカメラを安定させます。これにより、歩行中の揺れやパン操作が非常に滑らかで、デジタル補正特有の違和感がない光学的な安定感を実現しています。
Action 6は、RockSteady 3.0+やHorizonSteadyといった電子式画像安定化(EIS)技術を使用しています。これは激しいスポーツや振動の多い環境でも水平を保ち、安定した映像を提供することに特化しています。HorizonSteadyは、カメラが360度回転しても水平を維持し続けることができます。
被写体トラッキング性能
Pocket 3はActiveTrack 6.0を搭載しており、顔自動検出やダイナミックフレーミングなど、高度な被写体追跡が可能です。ジンバルヘッドが被写体を追って物理的に動くため、自撮りや一人での撮影において被写体をフレーム中央に捉え続ける能力に長けています。
Action 6も被写体トラッキング機能を備えていますが、これはセンサーの広い画角を活かしてデジタル的にクロップ範囲を動かす仕組みです。障害物に隠れても見失いにくいという特性がありますが、Pocket 3のようにカメラ自体が回転して追従するわけではありません。
耐久性と撮影環境
撮影場所の過酷さによって、どちらのカメラが適しているかが決まります。
防水性能と堅牢性
Action 6は、防水ケースなしで水深20mまでの潜水が可能で、専用ケースを使用すれば60mまで対応します。また、マイナス20度の極寒環境でも動作する耐寒設計となっており、スキーや水中スポーツなどの過酷なアクションに最適です。対してPocket 3は、ジンバルの精密な構造上、防水性能はありません。水辺での撮影には専用の防水ケースが必要となり、衝撃や砂塵にも注意を払う必要があります。
バッテリーとストレージ
Action 6は1950mAhのバッテリーを搭載し、最大4時間の連続撮影が可能です。また、50GBの内蔵ストレージを備えているため、SDカードを忘れた際や容量が足りなくなった際にも予備として活用できます。Pocket 3は1300mAhのバッテリーで、4K/60fpsで約116分の撮影が可能です。急速充電に対応しており、約16分で80%まで充電できる点が魅力です。
音声とコネクティビティ
プロフェッショナルなコンテンツ制作において、音声品質は欠かせない要素です。
Action 6はOsmoAudioシステムにより、レシーバーを介さずに2台のDJI Mic送信機(Mic 2やMic Miniなど)と直接ペアリングすることが可能です。これにより、インタビューや対談形式の動画を非常にシンプルな機材構成で撮影できます。Pocket 3もDJI Mic 2送信機とBluetooth経由で直接接続できる機能を備えており、Vlog撮影においてクリアな音声を録音できます。
まとめ:用途による選択
Osmo Action 6を選ぶべきなのは、サーフィン、バイク、スキーなどの激しいスポーツを撮影する場合や、水深20mまでの水中撮影を行いたい場合、そして一つの素材から複数のSNS用フォーマットを作成したい場合です。
Osmo Pocket 3を選ぶべきなのは、旅行や日常の記録で映画のような滑らかな映像を求めている場合や、夜間の暗い場所でも高画質な映像を撮りたい場合、あるいはActiveTrack機能を活用して自分自身を追尾しながら自撮りを行いたい場合です。
あなたの撮影スタイルが「動」のアクションであればAction 6、「静」のVlog用途であればPocket 3が最適な選択となります。







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